検察庁からの呼び出し

交通事故後の検察庁からの呼び出し


交通事故によって、他人にケガを負わせるような加害行為をした場合には、その交通事故から半年程度の間に、検察庁から通知文が届き、直接呼び出しを受ける場合があります。
交通事故のなかでも、電柱やガードレールにぶつかったり、他人の車だけを傷つけるような、いわゆる「物損事故」とは異なり、こうした「人身事故」の場合には、一般に事故の程度が重いものと判断されますので、加害者にはさまざまなペナルティが課されることになります。

そのペナルティのひとつは被害者である交通事故の相手方から損害賠償を求められるという「民事処分」であり、自動車保険会社などを通じた示談で済まない場合には、賠償金をめぐる裁判で争われることになります。
また、「行政処分」とよばれるものもあります。これは「速度超過」、「わき見運転」などといった違反行為ごとに点数を累積して、一定の点数に達するごとに運転免許の効力を取り消したり、反則金を支払わせたり、必要な講習を課するというもので、危険なドライバーを交通の場から排除するのが目的です。こちらは警察(公安委員会)から出頭通知書が届きます。

「刑事処分」は、犯罪を犯した人に対して、罰金や禁錮・懲役などといった刑罰を課して、社会的な害悪を抑制したり、本人に反省の機会を与えるのが目的ですので、「行政処分」とは異なるものです。
人身事故の場合には、一般的には「自動車運転手過失致傷」という罪に問われ、異常酩酊状態で運転するなど特に悪質な行為がみられた場合には「危険運転致死傷罪」に問われることもあります。

こうした交通事故を起こした場合には、加害者には後日検察庁から書面による呼び出しがあり、検察官の事情聴取を受けることがあります。その内容に基づき、検察官は調書を作成し、事故の内容や本人の反省の状況、被害者の応報感情などに照らして刑事事件として処罰されるべきと検察官が判断した場合には、刑事裁判に移行することとなります。
ただし、交通事故の被害者にも相応の過失があったり、事故の原因がやむを得ないものであったりした場合には、「起訴猶予」といって、結果的に起訴されないことがあります。
また、「略式起訴」といって、正式な裁判によらず、簡易裁判所から送付される判決文により、書かれている金額の罰金を振り込むだけで済むような場合もあり、実際に少額の罰金刑に該当するような案件では、むしろこちらのほうが一般的であるといえます。”